ロストワックス精密鋳造

ロストワックス精密鋳造品の例
ステンレスのロストワックス精密鋳造品の例(イメージ図)

ロストワックス精密鋳造(インベストメント鋳造)は、ロウ(ワックス)で作った模型をセラミックで包み、ロウを溶かし出した空洞に金属を流し込む工法です。ダイカストでは扱えないステンレスや鋼などの鉄系材料で、複雑な形状を一体で作れることが大きな特長です。

1ワックス模型金型にロウを射出して模型を作る 2ツリー組立模型を湯道にまとめて取り付け 3シェル形成スラリーと砂を繰り返しコーティング 4脱ロウ・焼成ロウを溶かし出しシェルを焼き固める 5注湯熱いシェルに溶けた金属を流す 6仕上げシェル除去・切断→熱処理・後加工 ※ワックス模型は製品1個ごとに消失するため「ロストワックス」と呼ばれます。英語では investment casting。

ロストワックスが向いている部品

主な材質

区分 材質の例(JIS) 海外で近いとされる材質
オーステナイト系ステンレス SCS13(304相当)、SCS14(316相当)、SCS13A・SCS14A CF8、CF8M(ASTM A351 など)
マルテンサイト系・析出硬化系ステンレス SCS1、SCS24(17-4PH相当)など CA15、CB7Cu-1 など
炭素鋼・低合金鋼 SC450、SCMn、SCM 相当材 など WCB、4140 相当 など

材質と規格は用途によって適否が変わります。図面指定の規格がある場合は、その規格名でお知らせください。

ダイカスト・切削加工との比較

ロストワックス ダイカスト 切削加工(削り出し)
材料 鉄系・ステンレス・一部非鉄 アルミ・亜鉛などの非鉄 ほぼすべて
型費 ダイカストより低め 高め 不要
向く数量 少量〜中量 中〜大量 試作〜少量
形状 複雑形状・一体化に強い 薄肉・大量生産に強い 精度の高い面に強い

精度が必要な面は、鋳造後に切削加工で仕上げるのが一般的です。工法の違いは「ダイカストと鋳造の違い」でも解説しています。

よくある質問

ロストワックスとダイカストはどう使い分けますか?

材質がアルミ・亜鉛で数量が多い場合はダイカスト、ステンレスや鋼が必要な場合や数量が少ない場合はロストワックスが候補になります。数量・材質・形状をお知らせいただければ、工法を含めてご提案します。

鋳造後の熱処理や切削加工もお願いできますか?

はい、図面の要求に応じて熱処理、切削加工、表面処理を工程に含めてお見積もりします。